TIME誌の「世界で最も影響力のある100社」に選定されたアストロスケール

宇宙ごみ、いわゆるスペースデブリの除去を中心に軌道上サービスの開発・提供を事業としている株式会社アストロスケールホールディングスが、TIME誌の「世界で最も影響力のある100社」に選定されたというニュースがありました(3月30日付)。

持続可能な宇宙環境を目指し、スペースデブリ(宇宙ごみ、以下、デブリ)除去サービスを含む軌道上サービスに取り組む株式会社アストロスケールホールディングス(本社:東京都墨田区、創業者兼 CEO 岡田 光信、以下「アストロスケール」)はこの度、世界中で並外れた影響を与えている100社を選出した TIME誌の 「世界で最も影響力のある100社(TIME 100 Most Influential Companies)」に選出されたことをお知らせいたします。

アストロスケールがTIMEの最も影響力のある100社のリストに選ばれましたアストロスケール

この100社に選ばれるのが、どれだけ凄い、素晴らしいことかは自分はちょっとわからないのですけど(選定基準を探したけどわかりやすいところには見つからず)、星の数ほどある企業の中から未来を形作る100社に選ばれるというのは、少なくとも同社にとっては意義のあることだと思いますし、広報しないわけにはいかないですね。

同社の岡田光信CEOは本件に関し、noteに以下のコメントを記しています。

これまで、数々の賞を頂きましたが、一番嬉しかったかもしれません。なぜなら、もし私達が本当に「世界に影響力がある」のだとすると、宇宙空間は持続利用可能な姿に向かっているという証拠だからです。

12.世界で最も影響力のある100社|岡田光信|note

アストロスケールのミッションも時間がかかるものです。山を越えてまた山が見えることの繰り返しです。それくらい厄介な問題に取り組んでいるのですから、当然アップダウンもあるでしょう。これからも、世界で最も影響力のある会社であり続けるために、努力を続けていきたいと思います。

12.世界で最も影響力のある100社|岡田光信|note

アストロスケール社の社会的影響力の多寡は、スペースデブリの社会的影響力の多寡でもあると私は思います。「社会」や「環境」の一部に宇宙空間……少なくとも人工衛星が周回する高度までの空間を含めるなら、その持続可能性のために無分別にゴミを増やすべきでないのは自明であり、同社の技術力やビジネスに期待が集まるのは自然なこと。その一方で、こと宇宙ごみに関しては、国際的な法整備が今後どうなるかという点に、個人的に注目しています。

ちなみにこのTIME100 Most Influential Companies 2022、宇宙開発という括りでは同じ「Pioneers」のカテゴリに、Axiom Space社が選ばれていますね。Axiom Space社は、世界初の民間商業宇宙ステーションの建設・運営に取り組んでいて、少し前にJAMSSとのコラボレーションが話題になっていました(JAMSS × Axiom Space社 快適な宇宙旅行に向けた空気浄化装置の技術実証で合意│JAMSS(有人宇宙システム株式会社))。