宇宙ごみ/スペースデブリを可視化した図の危険性

宇宙空間や宇宙開発の持続可能性という、比較的わかりやすく社会的にも近年注目されている事案に関連して、宇宙ゴミに関してロケット開発側から思うこと|ina111 / 稲川貴大|noteは必読の記事だと思いました。同記事の主題は、宇宙ごみ/スペースデブリに対してはファクトベースで対策を講じるのが肝要ということなのですが、よく目にしがちな図に対する指摘が興味深いのです。

その図というのは、地球近傍で周回している宇宙ごみ/スペースデブリをわかりやすく可視化したもので、例えばスペースデブリ – Wikipediaでも「高度2,000km以下の軌道を周回するスペースデブリの分布。」というのが掲載されています:

Debris-LEO1280 – スペースデブリ – Wikipedia

稲川氏の記事から2カ所、引用すると、

メディアでも頻出だけどめちゃくちゃ。これほどオーダーが合ってないものを見たことが無いレベルでめちゃくちゃ。こういうの見ると脳みそが沸騰する。

宇宙ゴミに関してロケット開発側から思うこと|ina111 / 稲川貴大|note

デブリの大きさって特別大きいものでもバスぐらいの大きさ。ざっくり20m2オーダー。一方めちゃくちゃな図では関東平野ぐらいのサイズで書かれている。10^10m2オーダー。
!!!10億倍で書かれている!!!

宇宙ゴミに関してロケット開発側から思うこと|ina111 / 稲川貴大|note

……ということで。なるほど宇宙ごみ/スペースデブリ問題は深刻だ、取り組まなければならない、という注意喚起にはもってこいの図なのでしょうが、これを「見たまんまに」受け取ったり、図を根拠に対策を云々するのは危険というか完全に誤りというか。ここまでデカいゴミがひしめき合うようにブンブン飛び回ってたらとっくにケスラーシンドロームもの、なのかな……。