実現するか?衛星の寿命延長サービス

この記事は、宇宙開発とサステナビリティ Advent Calendar 2022の5日目の記事です。11月21日付の配信記事、デブリ除去技術開発のClearSpace、衛星の燃料補給サービスの開発へ。採用実績があるインテルサットと共同で【宇宙ビジネスニュース】 | 宙畑より。

11月14日、デブリの捕獲・除去技術の研究開発を行うClearSpaceは、大手衛星事業者Intelsatと共同で衛星寿命延長サービスの開発・利用に取り組むことを発表しました。ClearSpaceは、2026年から2028年に設計寿命を迎えるIntelsatの静止軌道衛星向けにサービスを提供することになります。

デブリ除去技術開発のClearSpace、衛星の燃料補給サービスの開発へ。採用実績があるインテルサットと共同で【宇宙ビジネスニュース】 | 宙畑

衛星の寿命延長によって宇宙ゴミ、スペースデブリ発生の抑制が期待できます。単にそういうエコってだけでなしに、同じ機能・役割をもった衛星を取っ替え引っ替え頻繁に交代させずに済むという点では、トータルでの衛星運用コストの抑制にも効果があるかもしれません。

Intelsatは、大手航空宇宙企業Northrop Grummanの子会社SpaceLogisticsの燃料補給サービスにより、2020年に軌道上の衛星の寿命延長に業界で初めて成功するなど、同サービスの開発と利用に積極的な企業です。

デブリ除去技術開発のClearSpace、衛星の燃料補給サービスの開発へ。採用実績があるインテルサットと共同で【宇宙ビジネスニュース】 | 宙畑

実証実験的なことは既に進められていたのですね。燃料補給に成功していたとは素晴らしい!!ただ気になるところは経済合理性の面で果たしてどこまで現実的なのか。軌道制御の持続可能性については燃料を補給することで概ね解決でしょうが、搭載機器の経年劣化は避けられないわけで、その手の部品交換まで考え始めると、同じ衛星を使い続けるよりいっそ「ちゃんと」使い捨てたほうが……という気も。